計画分娩の日程が決まり、入退院のスケジュールを母にLINEで伝えたら
その場は了解のスタンプのみの返答だったが翌朝電話がかかってきた。
どうやら退院してすぐにこちらに来るらしい。
夫と二人で赤ちゃんを迎え、試行錯誤しながら家族三人水入らずの時間を…と思わなくもない。
一方で、自分の体調や素人二人での赤ちゃんの世話が不安でもある。
「来ないでほしい」と思う一方で「でも断ったら…」「二人で見てる間に何かあったら…」とも思う。
母はいつも唐突に電話をよこす。
いつも午前中横になっているときや朝ごはんを食べているときにかかってくる。
母の口調がとても不快なので、できるだけ早く切ろうと心掛けているし
こちらもイラつきたくないので淡々と感情的にならないようにしているものの
それでも母は気に食わないらしい。
近頃電話が増えて気づいたのは、母には人を馬鹿にしたような鼻を鳴らす癖があるということ。
馬鹿にされるようなことも無いのに、よく母は不満げに鼻をならす。
そうでもしないとまるで虚勢を張れないかのように。
兄夫婦の愚痴を話す時も、不満げに「全く何を考えているんだか(ハンッ)」と。
話を聞いていると、兄夫婦は兄夫婦で考えて選択しているのだろうと思うが
母にとっては自分と違う考えは受け入れがたいらしい。
実家では、母と父は共働きで母もそれなりに稼いでいて
働きながら子供3人育てていた。家事は父も手伝っていたけれど、母中心。
家のことを手中にしている母にはそれなりに発言力があって、家の中心にいるようでもあったけれど
父のほうが頭がよくて頼りになる、母は感情的、という空気感があった。
この鼻をならす癖は、母なりに自分のプライドと立場を守り子供たちを支配下に置き、
自分のほうが偉いということをアピールするための方法だったのかもしれない。
結果、今の母は家庭内別居で父とは不仲
老後に始めた習い事では周りに嫌われやめる羽目になり
子供たちからは呆れた目で見られながらある程度の距離感を保たれているけれど。
なんだかまるで母のほうが我慢の利かない子供のようだ。
それでも母であるだけに切っても切れない仲だと思うし
なんだかんだで世話を焼いたり関わろうとする母を無下にできない子供たちである。
おわり